この記事では、ローカル、つまり自分のパソコンでDify(ディフィ)をセルフホストする方法を解説します。
この方法は初心者にとてもおすすめです。
なぜなら、以下のメリットがあるからです。
Difyのクラウド版でも、Sandboxプランを選択すれば無料で使えます。
ただし、このプランには厳しめの機能制限があります。
一方で、機能制限が緩くなるProfessionalプランだと月額59ドル(約9,000円)かかります。
けっこうな費用がかかるので、個人利用にはあまりおすすめできません。
ローカルなら無料でDifyを使えて、なおかつ機能制限もなくなります。
Docker(ドッカー)というアプリを使えば、設定方法はだいたい15分くらい。
このうち10分くらいはソフトウェアのダウンロードやインストールの待ち時間なので、初心者でも簡単に設定できます。
設定方法は以下の4ステップです。
ぜひ、手を動かしながら記事を読み進めてください!
※Macユーザーを前提に解説します
Dockerをパソコンにインストール
はじめに、Docker(ドッカー)というソフトウェアをパソコンにインストールします。
Dockerは仮想的なアプリ環境を作るツールです。
ここでは
「Dockerを使えばDifyのセルフホストが簡単になる」
くらいの理解で大丈夫です。
ちなみに、Difyの競合ツールのn8nもDockerを使ってセルフホストできます。
Dockerは公式サイトから無料でダウンロードできます。
以下からDocker公式サイトにアクセスしてください。
・https://www.docker.com/
公式サイトにアクセスしたら
「Download Docker Desktop」
と書かれたボタンをクリック。
インストールしたいパソコンに適したバージョンを選択してください。
DockerをダウンロードしたらPCにインストールしてください。
私はMacのApple Silicon用をインストールしましたが、約2GBでした。
Dockerをインストールできたら起動しましょう。
起動すると、Macではメニューバーにクジラのアイコンが表示されます。
起動できたら、次のステップに移りましょう!
GitHubでDifyをダウンロード
次はGitHub(ギットハブ)というサイトからDifyをダウンロードします。
まずは、下のリンクからDifyの公式GitHubページにアクセスしてください。
・Difyの公式GitHubページ
https://github.com/langgenius/dify
アクセスしたら、緑色の
「Code」
というボタンをクリック。
クリックしたら
「Download ZIP」
をクリックし、デスクトップにZIPファイルをダウンロードします。
下の画像を参考にしてダウンロードしてください。
dify-main.zipというファイルがデスクトップにダウンロードできたと思うので、そのままデスクトップに解凍してください。
フォルダ名は「dify-main」のまま、変更しないようお願いします。
※変更しないのは解説しやすくするためです。慣れてる方は変えてOK
Docker Composeを使ってDifyをインストールする
次はDockerを使ってDifyをインストールしましょう。
まずはMacの「ターミナル」を開きます。
開いたら、次のコマンドを入力してEnterキーを押してください。
これは、デスクトップにある「dify-main」フォルダに移動するためのコマンドです。
cd ~/Desktop/dify-main
次は以下のコマンドを入力してEnterキーを押してください。
これは、Docker Composeを使ってアプリをバックグラウンドで起動するコマンドです。
初回のみDifyのセットアップ(インストール) も自動で行われます。
cd docker
docker compose up -d
Difyのインストールが始まると、以下のような画面になります。
インストールが完了すると以下のような表示になります。
私の場合は10分くらいでこの画面が表示されました。
ローカル版Difyのセットアップを行う
最後に、ローカル版のDifyのセットアップを行います。
下のURLがあなたのパソコンで動いているDifyのページです。
クリックしてアクセスしてください。
http://localhost/install
アクセスすると、以下の画面になります。
ここで
- メールアドレス
- ユーザー名
- パスワード
の3箇所を入力し、
「セットアップ」
をクリックしてください。
クリックしたら、Difyトップページに移動します。
以下のようなページが表示されるはずです。
私はDifyのクラウド版も使っていますが、ローカル版でも同じページが表示されることが確認できました。
ローカル版Difyの設定方法の解説は以上となります。
最後に、ローカルからDifyを使う際の注意点を解説します。
ローカルからDifyを使う時の注意点
ローカルからDifyを使う時の注意点を紹介します。
Difyを起動する時はDockerの起動が必須
ローカルからDifyを使う時は事前にDockerを起動してください。
ローカルにDifyをインストールすればいつでもDifyを使えるようになります。
けれど、今回の方法ではDockerの起動が必須です。
少し面倒だと思いますが、Difyを使う前はDockerを起動しましょう。
dify-mainフォルダの場所を移動する時は再設定が必要
この記事では、dify-mainフォルダをデスクトップ上に置く前提で解説してきました。
しかし、デスクトップに置いたままだと作業スペースが散らかりやすいですよね。
なので、dify-mainフォルダを別の場所に移動する方法を紹介します。
今回は例として、 「デスクトップ」から「デスクトップ/automation」フォルダへ移動する手順を説明します。
※フォルダ名や保存場所は、ご自身の環境にあわせて変更してください。
① 現在動いているDifyを停止する
はじめにターミナルを操作し、現在動いているDifyを停止します。
ターミナルを起動し、以下のコマンドを入力してください。
cd ~/Desktop/dify-main/docker
次に、以下のコマンドでDifyを一旦停止させます。
docker compose down
② dify-mainフォルダをautomation以下に移動
ターミナルから離れて、デスクトップ上にあるdify-mainフォルダをautomationフォルダに移動させます。
これによりautomationフォルダ内にdify-mainフォルダがあることになります。
③ ターミナルで設定変更&再起動
再びターミナルに戻ります。
以下のコマンドを入力して、現在dify-mainフォルダがある場所に移動してください。
cd ~/Desktop/automation/dify-main/docker
移動したら次のコマンドを入力しDifyを再起動します。
docker compose up -d
これで再設定完了です!
初回とは異なり、1・2秒で起動するはずです。
設定が完了したら念のためローカル版Difyに再度アクセスしてみてください。
うまく表示されない場合、ChatGPTにコマンドやフォルダの場所を伝えれば、解決方法を教えてもらえます。
つまづいたらChatGPTに相談し、解決方法を教わりましょう!
