n8n初心者講座の第3弾として
「シンプルなチャットボット作り」
にチャレンジしましょう。
作ったチャットボットはWEBに公開できるので、公開方法も紹介します。
実はこの記事で紹介するワークフローは、n8nの公式ブログでも初心者向けワークフローとして紹介されています。
当サイトでは公式以上にわかりやすい記事を目指すので、ぜひ参考にしてください!
STEP① 「チャットの入力」をトリガーに設定する
はじめに、チャットの入力フォームにテキストが入力されたときに動作する
「Chat Trigger」
ノードを設定します。
以下の流れで設定してください。
- 「Add first step」をクリック
- ノード検索窓に「Chat Trigger」と入力
- 「Chat Trigger」をクリック
ノードを追加したら「Test chat」をクリックしてください。
クリックすると、ワークフロー画面にテキスト入力ボックスが表示され、テキストが入力できるようになります。
けれど、今の時点ではテキスト入力してもリアクションはありません。
下の動画をみてください。
「こんにちは」
と入力しても、チャットボットらしい反応がないことが確認できると思います。
これから、入力したテキストに対して回答してくれるよう、ノードを組み立てて行きます。
STEP② AI Agentノードを追加
次は、以下の流れでAIエージェントノードを追加します。
- 先ほど追加した「Chat Trigger」ノードの横の追加ボタンをクリック
- 「AI」をクリック
- 「AI Agent」をクリック
下の動画も参考にして操作してください。
STEP③ AI AgentノードにChat Modelを追加
STEP②で追加したAI Agentノードに「Chat Model」を追加します。
Chat Modelとは、簡単に言えば生成AIのことです。
具体的には、ChatGPTやGeminiなどのことですね。
AI AgentノードにChat Modelを追加することで、チャットに入力したテキストに対して返答ができるようになります。
AI Agentという入れ物に知性が付与される、とも言えますね。
n8nはAnthropic(Claude)、Google(Gemini)など、主要な生成AIにはだいたい対応しています。
ここではOpenAIのChat Modelを追加します。
つまりChatGPTで回答するように設定します。
以下の流れで設定してください。
- AI Agentノードの下にある「Chat Model」をクリック
- 右側の選択画面から「OpenAI Chat Model」をクリック
動画も参考にしてください↓
まだOpenAIとAPI連携をしていない場合、OpenAIからAPIキーを取得し
「Credential to connect with」
で設定してください。
OpenAIからAPIキーを取得する方法や、n8nとOpenAIを連携させる方法は以下の記事で詳しく解説しています。
API連携が完了したら、ChatGPTのモデルを
「gpt-4.1-mini」
にします。
※他のモデルでもOK
これで、入力したチャットに反応してくれるようになりました。
チャットにテキストを入力し、反応を確認してください。
問題なければ返信が表示されるはずです。
番外編:チャットボットのキャラクターを変えてみる
番外編として、AI Agentノードで「キャラクター設定」を変更してみます。
まずAI Agentノードをクリックしてください。
そして以下のように進めてください。
- 「Add option」をクリック
- 「System Message」をクリック
すると「You are a helpful assistant(あなたは親切なアシスタントです)」と書かれたテキストが見つかると思います。
これがチャットボットの人格にあたる部分です。
このテキストを
「関西弁の元気で面白いおじさん」
と変えてみてください(日本語でOK)。
すると、チャットボットのキャラクターもガラッと変わります。
このように、「System Message」の部分を変えるとチャットボットの性格というか、会話のトーンを調整できます。
利用シーンに応じて、適切なキャラクターを設定してください。
STEP④ チャットの記憶を保存できるようにする
STEP④は「チャットの記憶を保存できるようにする」です。
これを見て
「どういうこと?」
と思った人もいると思います。
実は、ここまで設定したワークフローだと、AI Agentは記憶を保存できません。
試しに
「私は〇〇歳です」
とチャットで入力してください。
そして、チャットの返信を受け取ったあと
「私は何歳でしょう?」
と尋ねてみてください。
この質問に正しく回答できないはずです。
これではチャットボットとして機能しませんよね。
記憶を保存できるようにするため、「Memory」ノードを追加します。
AI Agentの下にある「Memory」をクリックしくてださい。
クリックしたら「Simple Memory」を選びます。
下の動画を参考にして操作してください。
これで、AI Agentが記憶を保持できるようになりました。
先ほどと同じ質問をしてみてください。
きちんと回答してくれるはずです。
ただ、初期設定だと5回分のやりとりしか記憶できません。
もし記憶可能な回数を増やしたい場合、「Simple Memory」をクリックしてください
そして
「Context Window length」
の値を増やしてください。
そうすれば、記憶できるチャットの量が増えます。
STEP⑤ チャットボットをWEBに公開する
最後に、n8nで作ったチャットボットをWEBに公開しましょう!
公開することで、誰でもあなたが作ったチャットボットを使えるようになります。
以下の流れで操作してください。
- 「Chat Trigger」をクリック
- 「Make Chat Publicly Available」をONにする
- ワークフロー画面に戻り「Save」をクリック
- ワークフローを「Active」にする
下の動画も参考にしてください。
これで、チャットボットがWEBに公開されました。
公開されたURLはChat Trigger内に表示されます。
場所は下の画像を参考にしてください。
公開されたチャットボットを開くと、以下のような画面になります。
英語表記なので、日本語に変えてみましょう
まず、ページ上部に表示される文言を変えます。
画面上の
「Hi there! 👋」
と
「Start a chat. We’re here to help you 24/7.」
の部分ですね。
ここはChat Triggerの「Options」の部分で変更できます(下の動画を参考)。
チャットボットのファーストメッセージも変更できます。
メッセージ部分は「Initial Message(s)」で変えられます。
以下の画像の赤枠部分を日本語に設定します。
Saveし、公開したURLに戻ってください。
以下のように日本語が表示されるはずです。
n8nを使ったシンプルなチャットボットの作り方の関する解説は以上です。
お疲れ様でした!
【注意】不要な時はチャットボットを非公開にする
最後に注意点を紹介します。
今回、n8nで作ったチャットボットをWEBに公開しましたが、使わない時は必ず非公開にしてください。
そうしないと、誰かがチャットし、そのチャットによってAPI利用料が発生する恐れがあるからです。
必ずワークフローを「Inactive」にするようお願いします。
この記事で紹介した第3弾以外のn8n入門講座はこちら
この記事で紹介した第3弾以外の、n8n入門講座を一覧で紹介します。
どれもn8n初心者向けのワークフローですので、ぜひ参考にしてください。
