n8nによる業務自動化は魅力的ですが、クラウド版の月額4,000円はかなりきつい・・・
ということで、Hostinger(ホスティンガー)でのセルフホストに挑戦しました!
私はIT・WEB業界歴は長いですが、非エンジニアです。
プログラミングは初心者レベルです。
先に結論から言うと、こんな私でも5分くらいでn8nの設定が完了しました!
そして、今のところ普通にn8nを使えています。
記事内では
- 私がHostingerを選んだ理由
- Hostingerの契約・課金からn8n公開までの手順
- セルフホストすると発生する作業
などを解説します。
お金の問題でn8nのセルフホストを検討してる方はぜひ参考にしてください!
Hostingerを選んだ理由は「料金の安さ」
はじめに、私がn8nのセルフホスト先としてHostingerを選んだ理由を紹介します。
Hostingerを選んだ最大の理由は「料金の安さ」です。
他のレンタルサーバーとの料金比較
Hostinger以外でn8nのセルフホスト先として人気のレンタルサーバーは以下。
どちらも簡単にn8nをインストールできる機能があります。
n8nのクラウド版も含め、1ヶ月あたりの料金を比較した図がこちら↓

見た目だとRailwayの料金の安さが魅力的です。
けれど、Railwayは利用料が一定を超えると従量課金が発生します。
海外・日本ユーザーの口コミを見ても、大なり小なり従量課金が発生してるユーザーをちらほら見かけます(参考:Simonさん、Taiyo | AIで遊ぶ大学生さん)。
Hostingerの場合、そもそも料金が安く、なおかつ長期プランや招待コードを使えば値段はRailway並になります。
一定の料金で使えた方がn8nをさわりながら勉強してる人も安心して使える(たくさん実行できる)と思うので、この記事ではHostingerを選択しました。
日本語対応してるのも初心者にとって嬉しいポイント
Hostingerは料金の安さだけでなく、以下のような使いやすさの面でも魅力があります。
- 日本語対応の管理画面で操作がわかりやすい
- AIアシスタント「Kodee」に日本語で質問できる(初期設定で迷ってもサポートしてくれる)
実際に使ってみて、日本語で読めて、質問もできるのは本当に安心感がありました。
英語に不安がある方でもストレスなく操作できるので、初心者にもおすすめです。
Hostingerでn8nをセルフホストする流れを解説
ここからは、Hostingerでn8nをセルフホストする流れを初心者向けに解説します。
いきなり長期プランに課金する方は少ないでしょうから、1ヶ月プランに加入することを前提として話を進めます。
私も1ヶ月プランで契約しています。
STEPゼロ Hostingerの料金に関する注意
Hostingerの契約方法に解説する前に、STEPゼロとして料金に関する注意点を紹介します。
今回紹介する方法だと、Hostingerの1ヶ月の料金は1,239円です。
けれど1ヶ月経つと、その後の毎月の料金は2,169円となります。
けっこう値段が上がりますね。
なのでHostingerを1ヶ月使ってみて
「もっと使いたい」
と思ったら12ヶ月以上のプランに課金してください。
なぜなら、12ヶ月以上のプランに課金すると料金がかなり安くなるからです。
もし12ヶ月プランを利用すれば、最安で1ヶ月あたり743円でHostingerを利用できます。
これなら1年間使っても8,919円。
つまり、n8nクラウド版の2ヶ月分くらいの料金で1年使えるのです。
Hostingerの料金を安くする方法は、別の記事で解説する予定です。
記事を公開したらこの記事内でもお知らせするので、しばらくお待ちください。
ここからは、Hostingerの契約の流れについて解説していきます。
STEP1 契約プランの選択
まずは こちらのリンクからHostinger公式サイトにアクセスしてください。
クリックするとHostingerの「n8n VPSホスティングプラン」の料金を確認できます。
これはHostingerがn8nユーザー向けに用意しているプランです。
ここでは左側にある「KVM 1」というプランを選択してください。

このプランを選んだのは単純に料金が安いからです。
Hostinger公式ブログでもKVM1で問題ないと言及されています。
ただし、公式がおすすめしているのは「KVM 2」のプランです(参考:Hostinger公式ブログ)。
もしKVM1でセルフホストして、動作に不満がある場合はKVM2プランへのアップグレードを検討してください。
KVM1の「プランを選択」をクリックしたら以下の画面になります。
契約期間が1ヶ月になってることを確認後、右下の「続ける」をクリックしてください。

次は契約者情報を入力します。
姓名はアルファベット入力する必要があるので注意してください。
入力したら「続ける」をクリック。

STEP2 支払い方法の選択
次のページではHostingerの料金を支払います。
決済方法は
- クレジットカード
- Paypay
- Google Pay
- Apple Pay
- Pay-Easy
などに対応しています。
おそらく、私も含めほとんどの方はクレジットカード決済だと思います。
なのでクレジットカード決済の画面を紹介します↓

4つの項目を埋めて「支払い情報の送信」をクリックしてください。
問題なければ以下のような支払い完了画面が表示されます。

STEP3 各種設定を進める
次の画面では「VPSに追加機能をインストールする」という画面が表示されます。
セキュリティ関連の機能が無料で使えるので、チェックして「続ける」をクリック。

次の画面では管理者権限(root)のパスワードを設定します。
なるべく複雑なパスワードを設定し、保管してください。
パスワードを入力したら「続ける」をクリック。

次の画面では今回レンタルしたサーバーが存在する地域が表示されます。
私の場合はインドのムンバイでホスティングされました。
確認したら「セットアップを完了する」をクリック。

あとはセットアップが完了するのを待つだけです。
だいたい5分ほどで完了します。

セットアップが完了したら、次の画面で「VPSを管理」をクリックしてください。

STEP4 n8nのアカウント設定
「VPSを管理」するとアンケートが表示されるので回答してください。
アンケートに回答すると以下の画面に移動します。
ここで「管理」をクリック。

画面が切り替わり「n8n」という表示が見つかると思います。
この画面は使うことが多いので、URLをブックマークに登録しておいてください。
名前は「Hostinger管理画面」にしておくとわかりやすいです。
ブックマークしたら画面の右側にある「アプリを管理」をクリック。

n8nのアカウント設定画面が表示されるので、それぞれ入力し「Next」をクリックしてください。

アンケートが表示されるので、入力し「Get Started」をクリック。

クリックするとn8nのライセンスキーの送付画面になります。
ボタンをクリックし、登録したメアドにライセンスキーを送ってもらいましょう。

メアドに届いた「Activate License Key」をクリックするとライセンスキーの登録完了。

お疲れ様でした。
これでn8nのセルフホストは完了です!
Hostingerで起動したn8nの画面はURLを控えたり、ブックマークに登録してください。

前半でもお伝えしましたが、まずは1ヶ月、Hostingerでセルフホストしてください。
家に例えると、n8nのクラウド版は賃貸、セルフホストは一軒家です。
よって、セルフホストを選ぶと、n8nの運用で発生する作業をすべて自分でやらなくてはなりません。
1ヶ月で発生した
- 作業にかかった工数
- セルフホストによって節約できた料金
この2つを天秤にかけ、どちらの方が重いかを比べてみましょう。
そして、セルフホストとクラウド版どちらが自分に向くのかを考えましょう。
n8nのセルフホストとクラウド版の違いは以下の記事で解説してるので、気になる方はチェックしてください。
n8nのクラウド版・セルフホスト版の違いとメリット・デメリットを比較
n8nのセルフホストで必ず発生する作業はこのあと解説します。
Hostingerでn8nをセルフホストすると発生する作業
ここからは、Hostingerでn8nをセルフホストすると必ず発生する作業を紹介します。
【重要】n8nのバージョンは常に最新にアップデートする
セルフホストする際に、必ず行ってほしいのがn8nのバージョン更新です。
n8nのバージョン更新が重要な理由
セルフホストした場合、何もしないとn8nのバージョンは更新されません。
バージョンを更新しないと
- 新機能が使えない
- トラブルが起きやすくなる
- セキュリティ面で弱くなる
などのデメリットがあります。
n8nのコミュニティへの投稿を見ても、バージョンアップしたらトラブルが解消した、という声が多いです。
なので、n8nがアップデートされたらすぐに更新してください。
n8nのアップデートを確認する方法
n8nのアップデートを確認する方法を紹介します。
Hostingerにインストールしたn8nを起動させ、画面の左下のアップデート情報を確認してください。

アップデートがある場合は、次のような画面が表示されます。

いまのバージョンは「1.99.1」ですが、新しく「1.100.1」がリリースされていることが確認できました。
せっかくなので、アップデートしましょう!
アップデートの流れをキャプチャ付きで紹介します。
【コピペで完了】n8nのバージョンを更新する手順
ここからは、n8nのバージョンを更新する手順を解説します。
見慣れない画面が多いと思いますが、記事を読みながらコピペしていけばすぐに終わるので安心してください。
n8nをアップデートするにはまず、Hostingerの管理画面に行く必要があります。
管理画面にアクセスしたら、右側にある「ブラウザ端末」をクリック。
ここから、サーバーに直接コマンドを入力できる画面に入ります。

真っ黒な画面になったら
「clear」
を入力し、Enterを押します。
画面の表示をクリアして、見やすくするだけのコマンドです。

次は
「docker –version」
と入力し、Dockerのバージョンを確かめてください。
もしここでバージョンが表示されない場合、Dockerのインストールが必要です。
「curl -fsSL https://get.docker.com | sh」
と入力してEnterしてください。
これで、サーバーにDockerがインストールされます。

次は
「systemctl enable –now docker」
と入力しEnterを押してください。
サーバーを再起動したときにDockerが自動的に起動するコマンドです。

次は
「docker compose pull n8n」
と入力しEnterを押してください。
n8nの最新バージョンを取得するコマンドです。

次は
「docker compose up -d」
と入力してEnter。
ダウンロードした新しいn8nを使って、バックグラウンド(画面を占有せずに)で起動するコマンドです。

次は以下のコマンドを入力します。
「docker compose ps」
これで、n8nのコンテナ(アプリ)が正常に起動しているかを確認します。

最後に、現在のn8nのバージョンを確認します。
「docker exec -it root-n8n-1 n8n -v」
と入力してEnter。
すると、現在インストールされているn8nのバージョンが確認できます。

最新のn8nバージョンが表示されていれば、アップデートは完了です。
お疲れさまでした!
OAuth設定は自分で行う
n8nを使ってOpenAI(ChatGPT)やGoogleとつなげるには、「OAuth(オーオース)」という設定が必要です。
クラウド版のn8nなら、数回クリックするだけでつなげられますが、セルフホスト版ではこの設定を自分で行う必要があります。
ちょっと難しそうに感じるかもしれませんが、大丈夫です。
やることは「専用のURLを入力して、情報をコピペする」といった作業が中心です。
最初だけ少し手間はかかりますが、一度設定すれば、あとは普通に使えるようになります。
焦らず、ひとつずつ設定していきましょう。