画像や動画と同じように、音声生成AIもここ数年で大きく進化しました。
その結果、今では自然な日本語ナレーションを簡単に作れるようになっています。
仕事や趣味で活用できる場面も増えてきました。
たとえば

「AIを使って、声出しなしでYouTube動画のナレーションを作りたい」
「教材やビジネス資料の読み上げに自然な日本語を入れたい」

こんなニーズを持つ方には、音声生成AIはとても心強いツールです。
とはいえ実際に使ってみると、サービスごとに声の自然さや表現力に大きな違いがあります。

そこで本記事では、7個の人気音声生成AIを実際に使い比べ、日本語ナレーション作りにおすすめのサービスをランキング形式で紹介します。
ランキングの評価基準は以下の5つです。

  1. 日本語の自然さ
  2. 読み上げの正確さ
  3. 声質の安定性(生成するたびに同じ声で生成されるかどうか)
  4. 生成速度
  5. 料金の安さ

7個の音声生成AIにはすべて同じセリフを読んでもらいました。
記事内では、私がそれぞれのサービスで作成した音声を視聴できます。
ぜひ耳で確かめながら、あなたにぴったりの音声生成AIを見つけてください!

この記事の内容はYouTubeでも配信しています。
動画でこのコンテンツを見たい方は以下の動画を視聴してください。

日本語ナレーション作りにおすすめの音声生成AIランキング

さっそく、日本語ナレーション作りにおすすめの音声生成AIランキングを紹介していきます。
今回は以下の項目をすべて満たすサービスのみを選別しました。

  • 個人でも使える
  • 無料会員でも音声生成できる(無料お試し枠がある)
  • 商用利用できる
  • 利用者数が多い

選別した結果、調査対象としてノミネートされたのは以下の7個のサービスです(50音順)。
※リンクをクリックするとそれぞれを紹介してる部分にジャンプします

それでは、ランキング1位から紹介します!

1位:ElevenLabs【23点】

ランキング1位は、ElevenLabs(イレブンラボ)です!
25点満点中23点という高得点を記録しました。
実際にElevenLabsで生成したナレーション音声は以下の動画をクリックすると聴けます。
※利用キャラクターは「Kaori」

項目ごとの評価は以下となっています↓

ElevenLabsのナレーション評価

5項目すべてにおいて高い評価でしたが、とくに日本語の自然さは素晴らしく、満点評価となりました。

私は声出しなしのYouTube動画を作っていますが、ナレーションに使っているのはもちろんElevenLabsです!

ただし、ElevenLabsでナレーションを作るときは注意して欲しいことがあります。
それは「必ず最新のv3を使うこと」です。
つまり、ElevenLabsの最新バージョンを使うことが重要です。
なぜなら2025年6月に公開されたv3と、それ以前のv2.5やv2は日本語のクオリティにかなり差があるからです。
バージョンごとのクオリティの違いは以下の動画で聴き比べることができます↓

もうひとつ注意点があります。
それは
「声質の安定」
についてです。
ElevenLabsは声質の安定性も高いです。
それでも、生成するたびに声質がわずかに変化することがあります。

ナレーション制作では、声質の変化は大きな問題ですよね。
変化したときは、同じセリフで再生成してみてください。
ElevenLabsでは、同じセリフなら2回まで無料で再生成が可能です。
しかも、1回の生成で音声が2つ作られるため、1回分のクレジット消費で合計6パターンの音声を生成できます。
これだけあれば、自然につながる音声を見つけやすくなります。

さらに、無料会員でも毎月10,000文字分の音声を生成できるクレジットが付与されます。
これだけでも十分お得ですが、2回の無料再生成と組み合わせれば、より効率的に使えます。
1ヶ月の料金も安いので、コスパ的にもトップクラス。
音声だけでなく、BGMや効果音まで作れるのも大きな魅力です。
日本語の自然さはもちろん、機能面を含めた総合力でも非常に優れた音声生成AIだと言えます。

ElevenLabs(イレブンラボ)公式サイト画像
ElevenLabs基本情報
正式名称ElevenLabs(イレブンラボ)
運営会社Eleven Labs Inc.
企業所在地アメリカ
無料会員ができること毎月1万文字の音声生成
最も安いプランの料金5ドル/1ヶ月
ボイスクローン⚪︎
公式URLhttps://elevenlabs.io/

ElevenLabsで感情豊かな声を生成する方法は以下の動画で解説しています。
ぜひチェックしてください!

2位:音読さん【22.5点】

2位にランクインしたのは日本企業が運営する「音読さん」です!
「声質の安定」と「生成速度」が優れており、22.5点となりました。
音読さんで生成したナレーション音声と、項目ごとの評価はこちら↓
※利用キャラクターは「ななみ」

音読さんのナレーション評価

1位のElevenLabsと比較したとき、正直なところ日本語の自然さでは劣ります。
AI的というか、やや機械的な音声になってしまうのです。
けれど、生成される声質はElevenLabsよりも安定しています。
常に同一人物がナレーションしている、と感じるくらいのレベルです。
よって、ナレーションでも安心して使えます。

音読さんは日本企業の「株式会社さん」が運営してることもあり、日本語のマニュアルがとても丁寧。
読み上げ速度や、声の高低も簡単に調整できるので、初心者にとてもおすすめです。
レシピ動画で有名な「クラシル」も音読さんを使っており(下の投稿)、安心して使える日本企業のサービスを使いたい方は音読さん一択です!

もちろん無料会員でも使えて、毎月5,000文字まで生成可能。
日本企業運営ということもあり、使いやすさや気軽さという面ではElevenLabs以上だと思います。

音読さん公式サイト画像
音読さん基本情報
正式名称音読さん
運営会社株式会社さん
企業所在地日本
無料会員ができること毎月5,000文字の音声生成
最も安いプランの料金1,078円/1ヶ月
ボイスクローン×
公式URLhttps://ondoku3.com/

3位:Google AI Studio(Gemini Speech Generation)【21.5点】

3位はGoogle AI Studioの「Gemini Speech Generation」です。
「Zephyl」という女性キャラクターを使った際のナレーション音声と、項目ごとの評価はこちら↓

「Gemini Speech Generation」のナレーション評価

「Gemini Speech Generation」はあのGoogleのサービスだけあって、とても素晴らしいクオリティです。
日本語がとても自然で、なおかつ無料で使えます。
けれど、

  • 声質が安定しない(生成する度に別人のような声になる)
  • 生成速度が遅い

この2つの欠点があります。
とくに生成速度に関しては、日本語で100文字程度の音声を生成するのに1分近くかかることがあります。
1回で生成できる音声も1パターンのみ。
短いナレーションには使えますが、長めのナレーション作りにはあまり向きません。

Gemini Speech Generation公式サイト画像
Gemini Speech Generation基本情報
正式名称Gemini Speech Generation
運営会社Google LLC
企業所在地アメリカ
無料会員ができること全機能が無料で使える
最も安いプランの料金有料プランなし
ボイスクローン×
公式URLhttps://aistudio.google.com/generate-speech

4位:OpenAI.fm【21点】

4位は、ChatGPTで有名なOpenAIが運営する
「OpenAI.fm(オープンエーアイ・エフエム)」
です。
ナレーション音声と、項目ごとの評価はこちら↓

OpenAI.fm(オープンエーアイ・エフエム)のナレーション評価

OpenAI.fmは音声の生成速度がとても早いです。
なおかつ日本語も自然で、無料で使うことができます。
けれど、Gemini Speech Generationと同じく、声質の安定に大きな問題を抱えています。
どうしてもばらつきが出てしまうのです。

OpenAI.fmはボイスのキャラクターを指定できません。
声質やニュアンスすべてプロンプトで指示するタイプの音声生成AIです。
よって使い勝手の面でもいまいち。
性別の指定もできないので、私も女性ボイスを作るのに四苦八苦した経験があります。

自然な日本語ボイスが作れて、なおかつ無料だから魅力はあるのですが、実用性という点ではやはり1位のElevenLabsや2位の音読さんに劣る印象です。
使い方が特殊ですので、もしOpenAI.fmを使いたい方は以下の記事を参考にしてください。
音声生成AI「OpenAI.fm」の使い方を解説!女性ボイスを作る方法も紹介

OpenAI.fm(オープンエーアイ・エフエム)公式サイト画像
OpenAI.fm基本情報
正式名称OpenAI.fm(オープンエーアイ・エフエム)
運営会社OpenAI, Inc.
企業所在地アメリカ
無料会員ができること無制限での音声生成
最も安いプランの料金有料プランなし
ボイスクローン×
公式URLhttps://www.openai.fm/

5位:Speechify【20.5点】

5位はSpeechify(スピーチファイ)。
英語圏で人気のあるサービスです。
Yoshikoというキャラクターのナレーション音声と、項目ごとの評価はこちら↓

Speechify(スピーチファイ)のナレーション評価

Speechifyは海外の有名人の声を使ってナレーションを作れるサービスです。
有名どころだと世界トップYouTuberのミスタービーストさんや、女優のグウィネス・パルトロウさんの声を利用できます。
※これらプレミアム音声を使えるのは有料課金しているユーザーのみ

海外では高い人気があるので、おそらく英語ナレーションの精度は高いのでしょう。
けれど、日本語のナレーションはややぎこちないです。
実用できるかどうかはギリギリOKかな・・・というレベルですね。

Speechifyは大きな欠点があります。
それは、無料会員は生成した音声のダウンロードができない、という点です。
有料プランの最低料金も1ヶ月あたり29ドル(約4,300円)と高く、残念ながらコスパは低いです。
ナレーションに海外有名人の声を使いたい人以外にはおすすめできません。

Speechify(スピーチファイ)公式サイト画像
Speechify基本情報
正式名称Speechify(スピーチファイ)
運営会社Speechify Inc.
企業所在地アメリカ
無料会員ができること音声の生成(1つのファイルのみ)
※都度ファイルを削除すれば何回でも生成可能
※音声のダウンロードは不可
最も安いプランの料金29ドル
ボイスクローン
公式URLhttps://speechify.com/

6位:Murf AI【19点】

6位はMurf AI(マーフ・エーアイ)。
5位のSpeechifyと同じく、英語圏で人気のサービスです。
Hanaというキャラクターのナレーション音声と、項目ごとの評価はこちら↓

Murf AI(マーフ・エーアイ)のナレーション評価

音声を聞くとすぐ気が付くと思いますが、Murf AIは
「日本語の音声の読み上げの正確さ」
に難があります。
月額料金も料金も高く(29ドル)、日本語ナレーションに関しては今のところ実用的ではありません。

Murf AI(マーフ・エーアイ)公式サイト画像
Murf AI基本情報
正式名称Murf AI(マーフ・エーアイ)
運営会社Murf Inc.
企業所在地アメリカ
無料会員ができること10分間の音声生成
最も安いプランの料金29ドル
ボイスクローン
公式URLhttps://murf.ai/

7位:CoeFont【16.5点】

7位はCoeFont(コエフォント)。
ナレーション音声と、項目ごとの評価はこちら↓

CoeFont(コエフォント)のナレーション評価

残念ですが、全体的にかんばしくない結果でした。
CoeFontは2025年9月に「CoeFont通訳」というAIライブ翻訳アプリをリリースしています。
ダウンロード数が多く、かなり評判が良いので、翻訳アプリとしての方が使い勝手が良いかもしれません。

CoeFont(コエフォント)公式サイト画像
CoeFont基本情報
正式名称CoeFont(コエフォント)
運営会社株式会社CoeFont
企業所在地日本
無料会員ができること300文字まで
最も安いプランの料金3,300円
ボイスクローン×
公式URLhttps://coefont.cloud/

音声生成AIで自然な日本語のナレーションを作るテクニック

ここからは、音声生成AIで自然な日本語ナレーションを作るためのテクニックを紹介します。
いくらAIの性能が優れていても、使い方次第で仕上がりは大きく変わります。
高品質なナレーションを作るために、ここでコツを身につけておきましょう。

読み上げにくい言葉はひらがなにする

音声生成AIの多くは、日本語の漢字を読むのが得意ではありません。
最近では漢字の読み上げ能力がかなり向上しましたが、今でも漢字が3つ以上連続するような言葉はプロンプトに入れない方が良いと思います。
たとえば

  • 時短勤務
  • 関連資料の確認作業終了後

このような言葉をナレーションに入れたいときは、それぞれ

  • じたんきんむ
  • かんれんしりょうのかくにんさぎょうしゅうりょうご

こんな風にひらがなにすると、読み間違えたりせずに音声を生成できる確率が上がります。

「タグ」を活用して表現を豊かにする

「タグ」を活用することも大切です。
タグとは、音声生成AIに与えるプロンプト(セリフ)に、感情や話し方のニュアンスを指定できる機能のことです。
具体的には、プロンプトの前に以下のようなタグを追加することで表現を指定できます。

  • [happy]:ナレーションのテンションが高くなる効果がある
  • [whispering]:ささやくようなナレーションになる
  • [laughs] :挿入した場所に笑い声が追加される
  • [sighs]:挿入した場所にため息が追加される

この記事では複数の音声生成AIにセリフを読んでもらいましたが、以下のようにタグを指定しています。

[happy]こんにちは。ご覧いただきありがとうございます。
今日は、新しいAIツールをご紹介します。
この技術を使えば、面倒な作業をたった数分で自動化できます。
使い方はとてもシンプルです。
まずは、公式サイトを開いてみましょう。
わずか3つのステップで、あなたの業務が大きく変わります!

AIの読み上げは、わりとテンション低めです。
人間っぽく読んでもらいたいときは[happy]のタグが大活躍します。

ただし、サービスによってタグの効果や出力は異なります。
中には、タグ自体が使えないサービスもあります。
それぞれのサービスの特徴を理解したうえで、適切にタグを活用しましょう。

1回に生成するナレーションは短めにする

ナレーションを生成するときは、1回あたりの文章を短めに区切るのがおすすめです。
目安としては、1段落ぶんくらいがちょうど良いでしょう。

なぜなら、サービスによってはセリフが長くなると読み上げミスが起きやすくなるからです。
加えて、長文を読み上げると消費クレジットも増えるため、失敗したときのコスト面でのダメージも大きくなります。

たとえば、1文ごとに生成すると読み上げ精度は安定します。
けれど声質の安定性が低いサービスで生成したとき、1文ごとにばらつきが生じます。
その結果として音声同士のつながりが不自然になってしまいます。

こうした点を踏まえると、やはり「1回の生成は1段落ぶん」が最もバランスの良い方法だと言えます。

納得できない時は同じセリフで2・3回生成してみる

この記事で紹介した ElevenLabsや Gemini Speech Generationでは、生成するたびに声のトーンがわずかに変わることがあります。
そのため、もし生成された音声に納得できない場合は、同じセリフを2〜3回繰り返し生成してみるのがおすすめです。

私はElevenLabsを最もよく使っています。
納得できない音声が生成されることもありますが、たいてい2・3回再生成すると欲しい音声が生成されます。
1回の生成で諦めず、何度かトライしてみてください。

【注意】商用利用については音声生成AIの利用規約を必ず確認する

この記事で紹介した音声生成AIは、OpenAI.fm以外はすべて商用利用を許可しています。
※OpenAI.fmは商用利用についての記載がないだけで禁止してるわけではない
ただ、サービスによって基準は異なり、有料プラン課金者だけにOKしてる会社もあれば、無課金ユーザーにも許可してる会社もあります。
具体的には、それぞれ以下のようになっています。

  • ElevenLabs:有料プラン加入者のみ可能参考ページ
  • 音読さん:無料プランでも商用利用可能参考ページ
  • Gemini Speech Generation:商用利用可能参考ページ
  • OpenAI.fm:商用利用についての記載はなし
  • Speechify:有料プラン加入者のみ可能参考ページ
  • Murf AI:有料プラン加入者のみ可能参考ページ
  • CoeFont:有料プラン加入者のみ可能参考ページ

ただし、生成AI関連サービスの規約は頻繁に変更されます。
加えて「商用利用」という言葉自体がとても曖昧で広い意味を持つ言葉です。

そのため、商用利用を検討する場合は、事前にサービス内の記事や規約を確認することをおすすめします。
そして、あなたの用途が各サービスの禁止行為に該当してないかをチェックしてください。
具体的にどの使い方が許可されているか不明な場合は、運営に直接問い合わせると安心です。

運営会社が海外企業の場合はChatGPT等を使って英語に翻訳して問い合わせてください。
私もよく問い合わせていますが、何も問題なくやりとりできています。

音声生成AIを使ったナレーション作りに関してよくある質問

Q
この記事で紹介された音声生成AIは英語ナレーションにも対応していますか?
A

はい、対応しています。特にElevenLabs・Speechifyなどは英語圏での人気はとても高いサービスです。英語の学習量も日本語よりもずっと多いので、日本語よりも流暢なナレーションが作れるはずです。

Q
男性・女性・子どもなど、声の種類を選ぶことはできますか?
A

成人した男性や女性の声は豊富なので、用意された中から選択できます。けれど、老人や子供・赤ちゃんの声は対応していないことがほとんどです。

Q
自分以外の他人の声をボイスクローンにするのは違法ですか?
A

許可なく他人の声をボイスクローンするのは違法行為です。自分以外の声に関する権利は、特殊な契約等を結んだケース以外はすべて他者本人が保有しています。よって、もしあなたが実在する人物の音声を無断でボイスクローンした場合は罪に問われる可能性があります。なので、遊び半分で知り合いや有名人のボイスクローンを作り、SNSをはじめとしたネットに公開するなどの行為は絶対にやめてください。