この記事では音声生成AI「ElevenLabs(イレブンラボ)」の商用利用について解説します。
先に結論をお伝えすると、ElevenLabsを商用利用できるのは有料会員のみです。
無料会員は商用利用できません。
ただ、音声と音楽では商用利用の規約が異なるので注意が必要です。

利用規約や禁止利用ポリシーを紹介しながら、音声・音楽それぞれの商用利用について解説するので、ぜひ読み進めてください。

ElevenLabsでは有料会員のみ音声の商用利用可能

ElevenLabsで作った音声の商用利用については、利用規約に明確に表記されています。

ElevenLabsの利用規約

「営利目的で利用できるのは有料会員のみ」と記載された箇所を引用します。
※原文は英語です

お客様が有料サブスクリプションプランを通じて当社のサービスにアクセスまたは利用する場合(かかるユーザーを「有料 ユーザー」といいます)、お客様は本サービスを営利目的で利用できます。ただし、いずれの場合も、お客様による本サービスへのアクセスおよび利用、ならびに出力の利用は、禁止利用ポリシーを遵守する必要があります。

ElevenLabs Terms of Service (non-EEA)

続いて、「無料会員は商用利用NGです」と書かれた箇所を紹介します。

お客様が当社のサービスを無料でアクセスまたは利用する場合(かかるユーザーを「無料 ユーザー」といいます)、お客様は非営利目的でのみ本サービスを利用できます。

ElevenLabs Terms of Service (non-EEA)

このようにあるので、例えば非属人YouTuberの場合、もしチャンネルを収益化していたらElevenLabsの有料会員になる必要があります。
※「非属人YouTuber」とは顔出ししないYouTuberのこと

ElevenLabsには日本支社があります。
ElevenLabs側も本気でチェックしようと思ったらチェックできるはずです。
もし無料会員のまま商用利用している場合は、なるべく有料プランに課金してください。
もっとも安い「スタータープラン」なら5ドルで利用できます。
たった5ドルでリスクを回避できる、と思えば安い投資だと思います。

音声を商用利用する際はElevenLabsの禁止利用ポリシーを守る

紹介したように、ElevenLabsは有料会員のみ音声の商用利用可能です。
けれど、利用規約を読むと以下の記載があります。

お客様による本サービスへのアクセスおよび利用、ならびに出力の利用は、禁止利用ポリシーを遵守する必要があります。

ElevenLabs Terms of Service (non-EEA)

無料会員だろうと有料会員だろうと、禁止利用ポリシーに違反したらアウト、という意味ですね。
ここから、禁止されている行為や、具体的にどんなことに使うと禁止行為に該当するかを紹介します。

ElevenLabsで禁止されている行為一覧

ElevenLabsの禁止利用ポリシーを見ると、以下が禁止されています。

  • 子どもの安全を脅かすこと
  • 違法行為を行うこと
  • 他者の福祉に重大な影響を与える可能性のある活動を促進するためにサービスを使用すること
  • 詐欺的、捕食的、または虐待的な行為
  • 無許可の、欺瞞的または有害ななりすまし
  • 選挙に関連する文脈においては、有権者抑圧、候補者のなりすまし、または政治的キャンペーン活動
  • 無許可のネットワークへのアクセスや監視、またはネットワークやシステムのセキュリティ、可用性、または完全性を脅かすこと
  • フィクションの文脈外で暴力的、憎悪的、または嫌がらせの素材を作成すること
  • ElevenLabsのポリシー、目的、または使命に反する方法でサービスを使用すること

少し抽象的ですので、具体的に何をしたらNGなのかを紹介します。

具体的にどのような行為が禁止されているのか

これから紹介する事例は、実際にElevenLabsでよくある悪用事例です。
以下の行為をしたら確実に禁止行為に該当するので避けてください。

  • 商品の販売等を目的として、ElevenLabsで生成した声で架空のインタビュー音声を作ること
  • おれおれ詐欺等でのボイスクローンの利用
  • 許可を得ずに故人や有名人を含む他者の声のボイスクローンを作ること

ElevenLabsのボイスクローン機能を使うと、特定の人物の声を自由に生成できるようになります。
なので、海外ではオレオレ詐欺などで悪用される事例が増えています。

また、日本でもYouTuberが

  • 有名な故人(過去の偉人や総理大臣など)
  • 特定の人物(有名人・芸能人)

などの声をつかい無断でボイスクローンを作り、YouTubeに公開している事例をよく見かけます。
これらの行為はElevenLabsの禁止行為に該当するだけでなく、肖像権侵害などの罪に問われる可能性がある行為です。
もしこのような行為を行っている場合、ハイリスクなので早めに動画を削除した方が安全だと思います。

ElevenLabsでは生成した音楽の販売・ストリーミング配信は禁止

次は、ElevenLabsで生成した音楽の商用利用について解説します。
といっても、先ほど紹介した音声生成のケースと同じで、有料会員のみ商用利用が許可されています。
なので、有料会員は以下のような使い方が可能です。

  • YouTubeやSNSで利用する
  • 広告・プロモーション動画で利用する
  • ゲーム・アプリ内のBGMとして利用する

しかし、音声版の利用規約には以下の記載があります。

お客様は、商用の音楽ライブラリまたはリポジトリを編集する目的で、ミュージックを使用して曲を生成することはできません。

Music Terms

つまり、

  • 生成した音声を有料素材として販売
  • Spotifyなどの音楽ストリーミングサービスへの登録

などは禁止されています。

最近、音楽生成AI「Suno」で生成した曲がストリーミングサービスで多く登録され、かなり再生されているようです。
けれど、ElevenLabsではこのような行為は禁止されています。
登録しないようにしてください。