田辺勝裕
動画生成AIの「Hedra（読み方はヒュドラ）」には、アップロードした音声の内容・秒数を参考にして動画を生成する機能があります。
この機能を使えば以下のような動画をかんたんに生成できます。
動画はHedraの最新モデル「Character-3」を使って生成しました。
この記事ではHedraの使い方として、先ほど紹介したようなAIアバターがしゃべる動画を生成する方法を紹介します。
今回はHedraを含めて4つの生成AIを利用しましたが、どれも無料で利用できます。
初めて動画生成AIを使う人でも早ければ10〜20分くらいで生成できるので、ぜひ動画生成にチャレンジしてください！
Hedra Character-3とは？初心者向け解説
はじめにHedraと、Hedra Character-3について簡単に説明します。
Hedraは画像や音声から動画を生成できるAIサービス
Hedraは画像や音声データをもとに動画を作れるAIサービスです。
たとえば、自分の顔写真やイラストをアップロードします。
そこに音声を入力すると、その画像がまるで本当に話しているかのように動く動画を作成できます。
Hedraの強みは
- 表情の変化（より自然な顔の動き）
- リップシンク（唇の動きと音声のズレが少ない）
この2つです。
これまで動画生成AIでは口の動きが不自然になりやすいという課題がありました。
しかしHedraを使えば、よりリアルな表情や口の動きを再現した動画を作れます。
その性能は素晴らしく、当サイトが実施した調査ではリップシンクが上手い動画生成AIランキングで2位にランクインしてます（1位はDreamina）。
補足すると、Hedraに登録すると人気のある画像生成AI・動画生成AIのモデル（機能のこと）を利用できます。
簡単に言えば、Hedraに登録するだけで他のサービスの機能も使えるのです。
利用できるのは以下のサービスです（2025年5月7日に確認）。
- 画像生成AI → Flux・Recraft・Ideogram等
- 動画生成AI → Veo2・Kling・Minimax
ちなみに、これらは全体で「Hedra Sudio」と呼ばれています。
さらに、無料で試せるポイントも多めに用意されているため
「動画生成AIを試してみたい！」
という初心者には最適なサービスのひとつです。
Hedra Character-3でより自然な動画生成が可能に！
Hedra Character-3について簡単に解説します。
Hedra Character-3は2025年3月に公開されたHedraの新モデル。
それまでのHedra character-2と比べると
- 生成される動画
- リップシンク
この両方とも明らかにレベルアップしています。
じっさいにHedra Character-3をつかって生成された動画を紹介します。
Hedraを上手に使えば、このような動画を作ることができるのです。
無料会員でも毎月約1分の動画を生成できる
Hedraは無料で会員登録可能。
そして、無料会員には毎月400のクレジットが付与されます。
このクレジットを使えば1分近くの動画を生成できます（Hedra Character-3を使った場合）。
課金しなくても毎月楽しめるので、気軽に会員登録してください。
| Hedra基本情報 | |
|---|---|
| 正式名称 | Hedra（ヒュドラ） |
| 企業所在地 | アメリカ |
| おもな機能 | 画像生成、動画生成、リップシンク |
| 無料ポイント | 400ポイント/毎月 |
| 最も安いプランの料金 | 10ドル/1ヶ月 |
| 公式URL | https://www.hedra.com/ |
Hedra Character-3を使って喋るAIアバターを生成する流れ
ここからは、Hedra Character-3で冒頭で紹介した動画を生成した流れを順番に解説します。
さきほどの動画を作るにあたり利用した生成AIは以下の4つです。
- ImageFX → 画像生成
- ChatGPT → セリフの生成
- にじボイス → 音声生成
- Hedra → 生成した素材を動画化
ちょっと面倒かもしれませんが、これらのツールを使いこなせると作れる動画の幅が格段に広がります。
それぞれのツールの利用方法も画像付きで解説しますので、ぜひ参考にしてください。
① お天気お姉さんの画像生成
はじめに動画に登場させたい人物の画像をAIで生成します。
使用するのはGoogleのImageFXです。
ImageFXはGoogleアカウントで簡単に登録できます。
登録したら下の画像のようにプロントを入力します。
A 26-year-old Japanese female weather reporter standing outdoors, delivering a live weather forecast. She has ultra-realistic skin texture with soft, natural details and visible fine pores, giving her a lifelike appearance. Her skin has a fresh, slightly dewy glow, appearing smooth yet realistic under natural daylight. She has shoulder-length wavy dark brown hair, warm brown eyes, and a friendly, professional expression. She is wearing a stylish beige trench coat over a light blouse, with a small, professional clip-on microphone (lavalier mic) attached to her collar. She gestures naturally with her hands while speaking. The background features a cityscape with a slightly blurred effect, with a bright sky and scattered clouds. The natural lighting casts soft shadows, enhancing the depth and realism. Photorealistic, highly detailed, professional photography style.
良さそうな画像が生成されたら、それをクリック。
そしてダウンロードしてください。
これで画像の準備は完了です。
② 喋ってもらうセリフの生成
画像の次は、喋ってもらうセリフを作ります。
すぐセリフが作れる人以外は、ここでも生成AIを使うと楽できます。
今回はChatGPTに気象予報士の女性が話すようなセリフを生成してもらいました。
③ セリフから音声を生成
つぎは動画内で使用する音声の作成です。
Hedraには文字から音声を生成する機能が搭載されてます。
でもHedraのような海外サービスは日本語の発音がいまいちな事が多いので、日本のサービスを使って音声を生成します。
今回使ったのはにじボイス。
株式会社Algomaticが運営しており、生成AIで問題になりやすい権利関係もクリアしてるサービスです。
画面に右上にある「無料で始める」をクリックし、登録してください。
無料会員登録すると「フリープラン」扱いになり、毎月1,000文字まで無料で生成できます。
登録したら以下のステップで音声を生成してください。
- しゃべってもらいたいキャラクターを選択
- 生成したい文章を入力
- 生成＆再生をクリック
もし生成された音声の調子を変えたいなら、生成したい文章に
- 句読点（、）
- ！や?
などを追加してみてください。
これだけで生成される音声の雰囲気がかなり変化します。
音声が生成されたらダウンロードしてください。
④ Hedra Character-3でリップシンク動画生成
最後にHedraを使います。
Hedraに無料会員登録するとクレジットを400もらえます。
この無料分のクレジットを使って動画を生成しましょう！
Hedraにログインしたら、まず画面上部にある「VIDEO」をクリック。
これで動画生成画面に切り替わります。
切り替わったら動画生成で使用するモデルを選びます。
ここではHedra独自モデルの「Hedra Character3」を選びます。
あとは
- プロンプト
- 音声
- 画像
などを入力・アップロードし、生成するだけです。
ちなみに、冒頭で生成した動画はプロンプト部分を空白で作りました。
音声についてはHedraの管理画面から不要だと思った部分を削除できます。
アップロードする音声が長くなると生成される動画の秒数が増えます。
動画の秒数が増えるとクレジット消費も連動して増えるので、不要な音声はなるべく削除しクレジットを節約してください。
以上の流れで生成されたのが冒頭の動画です。
私がまだまだ下手なせいか、動画としては拙い部分が多いです。
けれどHedraのポテンシャルは素晴らしいものがあります。
下の動画もHedraで生成されたものです。
まるで本物の女性のようですよね。
ぜひHedraで様々な動画生成にチャレンジしてください！
【使ってわかった】Hedraで生成される動画の特徴
じっさいにHedraを使って複数の動画を生成してみてわかった、Hedraの特徴を紹介します。
1つ目は「身振り手振りの大きさ」。
プロンプトを何も入れずに動画を生成すると、音声に合わせて人物が大きな動きをする動画になりやすいです。
とくに手の動きが激しく、日本人らしくない動作になることも。
動きを抑制するようなプロンプトを入力するとより日本人ぽくなります。
2つ目は、プロンプトを入れると謎の字幕が入ることがある、です。
きちんと検証できたわけではないですが、プロンプトを入れると地球上には実在しない言語の字幕が入ることがあります。
下の画像は生成された動画のキャプチャーです。
もちろん字幕については何も指示していません。
明らかなエラーなのですぐにHedra側で修正するでしょうが、プロンプトを入れるとこのような字幕が入ることがあります。
クレジットを節約したい場合、プロンプトは空白の方が安全かもしれません。
仕事でのHedraの活用例を紹介
最後に、仕事でのHedraの活用例を紹介します。
この記事で紹介した方法をそのまま使えそうなのが
- ニュース速報
- マニュアル等の解説
などの動画ですね。
じっさい、アメリカのアリゾナ州の最高裁判所ではAI記者を採用し判決結果やニュースを配信することが決まっています（参考：KTR NEWS）。
こんな使い方もできると思います。
教育現場でもHedraは使えそうです。
下の投稿のような動画（Hedraで作られたものです）を作ったら子供たちは喜んで話を聞いてくれそうです。
似たような方法として、ご当地のゆるキャラ作りなども可能ですね。
このように、Hedraを活用できそうなシーンはたくさんあります。
無料で登録・利用できますので、試してみてはいかでしょうか。